『マタギガンナー』深堀りレビュー|マタギ×FPSの異色eスポーツ漫画|感想・解説
「深堀りブックレビュー」のレビュー内容は、あくまでフカボリ(管理人)の個人的な感想・意見・書評です。管理人の主観的な感想・解釈が多く含まれます。あなたの考えと異なる部分がいくつもあると思いますので、そのつもりでお読みください。
今回は、藤本正二先生の『マタギガンナー』をレビューします。
『マタギガンナー』は、「山で獲物を追ってきた元マタギが、今度はオンラインの戦場で敵を狩る」という、かなり尖ったコンセプトのeスポーツ漫画です。

イメージ画像:深堀りブックレビュー作成
1. 作品の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | マタギガンナー |
| 原作 | 藤本正二 |
| 作画 | Juan Albarran |
| 掲載誌 | 講談社『モーニング』 |
| レーベル | モーニングKC |
| 巻数 | 全11巻(完結済) |
| ジャンル | eスポーツ漫画/FPS/お仕事・再挑戦もの |
| 主なモチーフ | マタギ(狩猟文化)、オンラインFPS、eスポーツ大会 |
2. あらすじ
現代日本の山奥で、孤独に暮らす元マタギの老人、山野 仁成(やまの じんせい)。彼は、不法投棄されたゴミの中から拾った古いゲーム機に入っていたバトルロイヤル形式のFPSゲームに熱中し、ひたすら腕を磨いていました。
仁成のゲーム内でのアバター「マタギガンナー」は、彼の元マタギとしての驚異的な身体能力と山での狩猟経験から培われた、常人離れした“動体視力”と“状況判断能力”を発揮します。
- 静止し、獲物を待つ「待ち」の精神。
- 獲物を確実に仕留める一撃必殺の「狙撃(スナイピング)」技術。
- 自然を読む「地形把握」の能力。
これら全てが、最新鋭のeスポーツの世界で、他のプレイヤーには真似できない規格外の戦術となって現れます。
ある日、仁成はゲーム内で交流していた若者・小野寺(おのでら)に才能を見出され、彼に誘われる形で本格的にeスポーツの世界に足を踏み入れることになります。
平均年齢20代の世界で、70歳を超える元マタギが、仲間と共にプロゲーマーとして立ち上がり、やがて世界大会《GTGS》へと挑むことになります。これは、伝統の狩猟技術が、最先端のゲームの世界で最強の戦術となる、異色のeスポーツ・アクション譚です。
山で生きてきた“元マタギ”の中年主人公
主人公は、山奥の集落で生きてきた元マタギの中年男性。
かつては山に入り、獣の気配を読み、仕留めることで生計を立ててきました。
しかし、時代の変化もあり、
- マタギの仕事は減りつつある
- 若い世代との価値観のギャップも大きい
- 自分の生き方に誇りはあるが、この先への不安もある
という、ある意味“行き詰まり”のような状態から物語が始まります。
孫世代とのつながりが、FPSとの出会いに
そんな主人公が現代とつながるきっかけになるのが、孫世代との交流です。
- 現代っ子らしくオンラインゲームに熱中している孫
- ふとしたきっかけで、主人公もそのゲーム画面を見ることになる
- 「わけの分からない世界」に最初は戸惑うが、同時に妙な既視感も覚える
この「よく分からないけど、どこか“山”に似ている」という感覚が、のちのFPSプレイヤーとしての覚醒につながっていきます。
ゲームの中で“マタギの勘”が目を覚ます
最初は操作もおぼつかない主人公ですが、プレイを続けるうちに、リアルな狩猟経験がゲーム内で顔を出し始めます。
- 足音・銃声・ほんのわずかな動きから敵の位置を察する
- 地形の高低差や遮蔽物の配置を、山の地形のように直感的に把握する
- 一度狙った“獲物”を逃さない粘り強さ
こうした要素が、FPSの世界では大きな武器になることに主人公も周囲も気づいていく──
というのが、おおまかな序盤の流れです。
ここから先は、チームメンバーとの出会い、大会への挑戦、リアルとゲームの両方での成長が描かれていきます。
3. レビュー①:マタギ×FPSというコンセプトの強さ

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ここからは、事実ではなく個人的な感想・解釈です。
「山で獲物を狩る」発想をそのままFPSに持ち込む
『マタギガンナー』の一番の魅力は、やはり「マタギの“狩りのロジック”を、FPSの“立ち回り”に翻訳しているところ」です。
マタギの世界では、獲物の足跡や糞、毛などの痕跡から行動パターンを読む
- 風向きや地形を読み、獲物に気づかれない位置取りを選ぶ
- 一瞬のチャンスを逃さない集中力と決断力
が生死を分けます。
FPSの世界でも、
- 足音、銃声、マップの構造から敵の位置を推測する
- 強ポジ・弱ポジを理解して、射線管理をする
- ラスト数人の緊張感の中で、勝ち筋を選び取る
といった要素が勝敗を大きく左右します。
この“ロジックの相性の良さ”を、マンガとして分かりやすく見せているのが本作の大きなポイントです。
説明臭くならず、キャラの行動で見せてくれる
個人的に良かったのは、マタギの知識や技術を、説明口調の長ゼリフに頼りすぎずに描いている部分です。
- 主人公が何気なくとった行動を
- 周囲の若いプレイヤーが「今の何!?」と驚き
- そのリアクションを通して読者も「なるほど」と理解する
という形になっているので、狩猟の知識がゼロでも、読んでいるうちに何となく分かってくるようになっています。
4. レビュー②:中年主人公の“再挑戦もの”としての魅力

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年齢・体力・環境というハンデの描き方
eスポーツ漫画の主人公は、どうしても「中高生〜大学生」が多くなりがちです。
そんな中で『マタギガンナー』は、はっきり“年齢を重ねた主人公”を据えているところが大きな特徴です。
作中では、
- 反射神経や集中力の持続という面で、若者との差を意識せざるを得ない
- ゲームのために時間を使うことに、家族や周囲の目もある
- ただの趣味ではなく、「本気でやる」という覚悟が必要になる
といった、現実的な壁もきちんと描かれています。
「歳だから無理」と諦めてしまうのは簡単ですが、主人公はマタギとして積み重ねてきた経験とプライドを持って、FPSという新しい世界に挑んでいきます。
「それでもやる理由」に納得感がある
再挑戦ものが失敗しがちなパターンの一つは、『「なぜそこまでして挑戦するのか」が弱くて、読者が乗れない』というケースです。
『マタギガンナー』の場合は、
- 自分の生き方そのものを賭けている感覚
- 家族や若い世代との関係の中で見えてくる“居場所”
- 「山で生きてきた自分の人生は、まだ終わっていない」という意地
といった要素が積み重なっていくので、「この人がFPSに本気になる理由」に、個人的にはかなり説得力を感じました。
読者目線での共感ポイント
特に共感しやすいと感じたのは、次のような人だと思います。
- 昔はゲームに熱中していたが、仕事や家庭で距離が空いてしまった人
- 「新しいことを始めるのはもう遅いのでは」と感じている人
- 地方や田舎に住んでいても、オンラインで世界とつながりたい人
年齢・環境を言い訳にしがちな気持ちに、作品全体が静かにカウンターを食らわせてくるような読後感があります。
5.レビュー③:eスポーツ・FPS描写のリアリティ
戦術・立ち回りの描写
作中のゲームは架空タイトルですが、
- バトルロイヤル系/チーム戦FPSに共通する要素
- 現実の競技シーンでもよく語られる考え方
がかなり意識されていると感じました。
たとえば、
- 安全地帯の縮小に合わせたルート取り
- 有利ポジションを押さえるための“早めの移動”か“ギリギリの潜伏”か
- チーム内でのロール分担(前衛/後衛/情報役)
などが、ちゃんと勝敗の要因として機能しているところが読み応えにつながっています。
ゲームを知らない読者への配慮
一方で、FPSやeスポーツに詳しくない読者に対しても、
- キャラ同士の会話やリアクションを通して状況を理解できる
- 「何が起きているか」「どっちが有利か」がコマ割りで分かりやすい
- 専門用語を並べてドヤる感じにならないよう配慮されている
という配慮が感じられます。
ゲームのルールを全部理解していなくても、物語として追えるようになっているのは、週刊誌連載作品としてかなり重要なポイントだと思います。
現実のeスポーツとの距離感
ここは完全に個人的な印象ですが、
- 現実の大会運営・スポンサー・賞金事情などを細かく再現するというよりは、
- 「少年漫画的な熱量とドラマ」を優先したバランス
になっていると感じました。
リアル志向の読者から見ると「さすがに盛ってるな」と感じる場面もありつつ、漫画としての気持ち良さを重視していると言った方が近いかもしれません。
6. 深掘りレビュー

イメージ画像:深堀りブックレビュー作成
① 企画の勝利:「異種の掛け合わせ」の衝撃
本作の最大の魅力は、タイトルが示す通りの「マタギ」と「FPSゲーム」という異質なテーマの組み合わせが、見事にマッチし、新鮮な面白さを生み出している点にあります。
・異色の主人公像: 孤独に生きる高齢の元マタギという、eスポーツの世界で最も縁遠そうな人物が、世界最強のスナイパーになるというギャップが、読者を強く惹きつけます。
・技術の転用: 単にゲームが上手いという話で終わらず、マタギとしての「待ち」の精神、自然を読む「地形把握」、獲物を仕留める「一撃必殺の集中力」といった伝統的な技術と心構えが、ゲーム内の戦術として説得力をもって活かされる点が秀逸です。
【読者の意見】
「マタギ×ゲームという全く交わりの無さそうな組み合わせだが意外にマッチしていて、こんな切り口があったか!と思った」
「渋いお爺さんが操るふんどしにちょんまげのガンナーが死ぬほどかっこいい」
② 主人公・山野仁成の魅力
主人公・山野仁成は、寡黙で世事に疎いながらも、一本筋が通った職人気質が魅力です。
・無自覚な超人: 彼はゲームの操作や最新機器の知識に疎く、時にその機械音痴ぶりが笑いを誘いますが、同時にその不器用さやマイペースさが、彼の「狩り」への真摯な姿勢を際立たせています。
・倫理観とゲーム: 命のやり取りを経験してきたマタギとしての過去を持つからこそ、ゲーム内での狙撃への心構えや、チームメイトへの指導に深みが生まれています。特に、**「銃を持つ心構え」**を解くために、ゲーム内の仲間を熊猟に連れ出すといった破天荒な行動も、彼のキャラクター性を強固にしています。
③ 作画のクオリティと国際性
作画はスペイン出身のJuan Albarran(フアン・アルバラン)氏が担当しており、その画力も評価が高いポイントです。
・風景と描写: 海外の作家でありながら、日本の山村の空気感や風景がよく表現されています。
・アクションシーン: FPSゲーム内の激しい戦闘や狙撃シーンが、迫力とスピード感をもって描かれており、eスポーツ漫画としての楽しさを高めています。
マタギの描写: 原作者の藤本正二氏がマタギの方々に取材をしていることもあり、マタギとしての技術や過去の生活がリアル寄りに描かれており、物語に重みを与えています
④ 展開とテーマ性
物語は、高齢の主人公がeスポーツの世界に飛び込み、若者たちとチームを組み、やがて世界大会へと挑む王道のスポーツ(eスポーツ)漫画の構成を取っています。
・世代間の交流: 仁成と、彼をeスポーツの世界に誘う若者たち(小野寺、女子高生の白金高菜など)との世代を超えた交流も物語の重要な要素です。
・「狩り」から「競技」へ: 人生をかけてきた「狩猟」のスキルが、形を変えて「競技」として活かされ、再び自分の居場所や目標を見つけ直すという、再起のストーリーとしての側面も持っています。
7. キャラクターの魅力と役割

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主人公:寡黙だけど芯の通った“山の男”
主人公は、
- 口数は多くない
- 感情表現も派手ではない
- ただし、一度決めたことは貫く
という、典型的な“山の男”キャラです。
FPSの世界でも、
- 自分の経験則を押し付けるのではなく
- 少しずつ若い世代の考え方も取り入れながら
- 最終的に「マタギとしての自分」を軸に勝負していく
という成長を見せてくれます。
この「変わりすぎないけど、確かに変わった」という変化の幅が、中年主人公ものとしてちょうど良い塩梅でした。
チームメンバー:若さと現代性の象徴
主人公と一緒に戦う若いプレイヤーたちは、
- 現代的な価値観・ゲーム知識・反射神経の象徴
- 主人公の“古さ”を映し出す鏡
- 同時に、主人公の新しい一面を引き出す存在
として機能しています。
誰か一人に極端にスポットが当たるというより、チーム全体で「世代のミックス感」を出しているのが印象的でした。
ライバル:異なる生き方・価値観の提示
ライバル側のプレイヤー/チームも、
- 若くしてプロを目指しているタイプ
- すでにスポンサーがついているエリートタイプ
- 勝つために手段を選ばないタイプ
など、いくつかのパターンが登場します。
主人公との違いがはっきりしているので、
- 「ゲームをどう捉えているか」
- 「勝つことの意味をどう考えているか」
といったテーマを対比で分かりやすく見せてくれる存在になっていました。
8. 作画・演出・読み味

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FPSアクションの分かりやすさ
FPSのアクションシーンは、
- 画面がごちゃごちゃすると、何をしているか分かりづらくなる
- かと言って、情報を削りすぎると迫力がなくなる
という難しさがあります。
『マタギガンナー』では、
- 誰がどの位置にいるかを示すロングショット
- 視線の方向・銃口の向き・遮蔽物の位置が分かるコマ割り
- キメの一撃の前後でしっかり“溜め”を作る演出
などが工夫されていて、読みやすさと迫力のバランスが良いと感じました。
山とゲーム画面のコントラスト
もう一つ印象に残ったのが、山の描写とゲーム画面のコントラストです。
- 山のシーン:自然の描き込みが細かく、空気の冷たさや静けさを感じる
- ゲームのシーン:記号化された建物・オブジェクト・エフェクト中心で、情報量が多い
この対比によって、
- 「リアルの山」と「バーチャルな戦場」が
- 主人公の中では地続きの感覚でつながっている
というテーマが、視覚的にも伝わるようになっていると感じます。
読み味:一気読みしやすいテンポ感
全11巻というボリュームは、
- 長すぎず短すぎず、一気読みするのにちょうどいい長さ
- 中だるみが少なく、巻を追うごとにスケールが広がっていく
という印象でした。
1試合に何巻も費やすような構成ではなく、
- 山の生活
- 日常パート
- オンラインでの練習
- 大会本番
などが、テンポ良く入れ替わっていくので、ストーリー漫画に慣れていない人でも読みやすいと思います。
9. 気になった点・合わないかもしれない読者
ここは、あくまで個人的な“気になった点”です。
FPSに興味がないと、やや入りづらい可能性
良くも悪くも、本作はFPSゲームが物語のド真ん中にあります。
- 試合の駆け引き
- 作戦の立て方
- ゲーム画面を模した構図
などがかなり比重を占めているので、
- ゲームそのものに興味がない
- eスポーツという言葉に拒否反応がある
という人にとっては、最初の1〜2巻が少しハードル高く感じられるかもしれません。
リアル志向のeスポーツファンには“盛りすぎ”に見える場面も
eスポーツをかなりリアルに追いかけている人からすると、
- 大会運営の描写
- プロシーン周辺の事情
などで、「現実とは違うな」と感じる部分もあると思います。
ただ、個人的には「ドキュメンタリー」ではなく「少年漫画としての熱さ」を優先していると割り切ると、そこまで気にならないのではないでしょうか。
中年主人公そのものが苦手な人には合わない
これは好みの問題ですが、
- 主人公は終始“中年の男”であり
- 若者特有のキラキラした青春感とは少し距離がある
ため、
- 「高校生の部活青春モノ」だけを読みたい人
- 主人公に自分を投影したい10代読者
には、やや刺さりにくいかもしれません。
10. どんな人におすすめか?

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おすすめできる読者像を整理しておきます。
合いそうな人
- FPS・バトロワ系ゲームが好き、または昔ハマっていた人
- eスポーツ漫画に興味がある人
- 30代以降のゲーマー/元ゲーマー
- 「新しいことに挑戦するのが怖い」と感じている大人
- 仕事・家族・年齢といった制約の中で、それでも何かに本気になりたいと感じている人
合わないかもしれない人
- ゲームやeスポーツにほとんど興味がない人
- 中年主人公よりも、10代の青春劇だけを読みたい人
- 超リアル志向のeスポーツ描写だけを期待している人
11. 評価:『マタギガンナー』は「大人のためのeスポーツ漫画」

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最後に、個人的な総合評価を簡単にまとめます。
| 項目 | 評価(主観) |
|---|---|
| ストーリー | ★★★★☆ |
| キャラクター | ★★★★☆ |
| テーマ性(マタギ×FPS/再挑戦) | ★★★★★ |
| 作画・演出 | ★★★★☆ |
| eスポーツ・FPS描写 | ★★★★☆ |
| 総合 | ★4.5 / 5(個人の感想) |
良かった点(主観)
- マタギの狩猟ロジックを、FPSの戦術に落とし込むコンセプトの強さ
- 中年主人公の再挑戦ストーリーとして、動機とドラマに納得感がある
- FPS・eスポーツ描写が、ゲーム経験の有無に関わらず読みやすい構成になっている
気になった点(主観)
- ゲームやeスポーツに興味がない読者には、入り口のハードルがやや高い
- 現実のeスポーツ業界と比べると、漫画的な誇張が強い場面もある
12.あとがき:『マタギガンナー』レビュー後記
さて、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
レビューを書き終えた今、『マタギガンナー』という作品に対して改めて思うのは、「マタギとFPS」という発想の勝利、そして「仁成(じんせい)という男の魅力」に尽きるということです。
最初は「おじいちゃんがゲーム!?」というコミカルな導入かと思いきや、読み進めるうちに、彼の「狩りの精神」が、eスポーツという現代の戦場においていかに理にかなった、そして恐ろしい戦術であるかを思い知らされます。画面越しなのに、仁成が狙撃体勢に入るときの静謐な緊張感が伝わってくるんです。
特に、作画を担当されたJuan Albarran先生の描く、マタギとしての過去を持つ仁成の眼光の鋭さと、ゲーム内の激しい戦闘描写のコントラストが素晴らしく、この作品の成功に不可欠だったと感じています。
伝統と最新、高齢者と若者、命のやり取りと競技――。相反するものが混ざり合い、新たな価値を生み出すこの物語は、eスポーツファンだけでなく、「プロフェッショナル」の生き様を描いた作品が好きな方には間違いなく刺さるはずです。
もしこのレビューを読んで興味を持たれたなら、ぜひ一度、仁成の静かなるスナイプの世界を覗いてみてください。
最後に一言
「ゲームは若者のもの」「新しいことを始めるには遅すぎる」
そんな空気に違和感を覚えたことがある人ほど、『マタギガンナー』は刺さる可能性が高い作品だと思います。
「山で生きてきた自分の人生は、オンラインの戦場でも通用するのか。」
その問いに真正面から向き合う中年主人公の姿に、年齢や環境を言い訳にしがちな自分自身を、少しだけ見つめ直したくなる──
そんな“大人向けeスポーツ漫画”でした。


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